再び街中を走行、次の目的地が見えてきました。
車は細い通りで停車、写真では伝わりにくいですが辺りは結構デンジャラスな匂いがします。
ここはハバナの カジェ・ウエソ(Cayo Hueso)地区にあるカジェホン・デ・ハメル(Callejon de Hamel)、カジェホン・デ・ハメルは通りの名前で予備知識なしでの訪問。
ゲートをくぐり中に入るとカラフルな壁が印象的な細~い路地、赤や黄色など暖色系のカラーはハバナ市内の建物とは明らかに違う色使い。
カラフルな壁に目が慣れてきて周辺を見渡すとアートな雰囲気、どこか迷路に迷い込んだ気分に。
通りの真ん中に置かれた巨大なバッタのオブジェ、ここはサルバドール・ゴンサレス・エスカローナと言う一人のアーティストがアフロキューバンの文かを広めるために作った路地だそうです。
アフロキューバンとはその昔アフリカから奴隷としてキューバに連れてこられた人々が起源の文化、植民地支配や幾多の戦争でキューバの原住民は無くなったとされスペインやアフリカの血が今のキューバ人には流れています。
敷地内では手作り品が販売されていたりお酒が飲めるバーもある異質空間、確かに初めて経験する世界で徐々に引き込まれていきます。
中でも目を引いたのがこのお祈りスペース。
アフリカからの奴隷移民(特に西アフリカヨルバ族)とともに伝わってきた宗教とスペイン植民地時代のカトリックが融合し生まれたのがサンテリアと呼ばれる土着信仰、信仰している家庭にはこの様なお祈りスペースがあるそうです。
また12月31日には神様へのいけにえとして鶏が捧げられ、その日にはどころ処から鶏の断末魔の泣き声が聞こえるそうです(;_;)/~~~
カラフルな壁画やアートなオブジェが特徴ですが、別にこのカジェホン・デ・ハメルにはある活動が行われています。
この地区はハバナでは治安があまりよくなく、住人も貧困にあえぐ方も多いと説明を受けました。
そういった方を支援するため手作りグッズやCDなどを売って、支援金を捻出したり働く場所を提供しているそうです。
私も5CUCのCDを購入、売っていたのはそのバンドでボーカルを務める真ん中の彼。
廃材を利用したオブジェと真っ青な空のコントラスト、スタッフも身振り手振りで一生懸命説明をしてくれます。
カラフルな壁画に敷地内に流れる軽快なリズムを刻むルンバ、何より独特に進化したアフロキューバン文化と全てが初体験。
途中から子供のようにワクワクしてくる不思議な魅力、その土地を知り人を知り文化を知る事ができる貴重なスポット「カジェホン・デ・ハメル」。
フォトジェニックな観光地が多いハバナでは異彩を放つこのスポット、心に響きそして心に残る素敵な空間でした(^.^)