大阪・十三 焼肉の請来軒 ブログ


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 開高健が愛した「開高丼」

  2020年12月01日 (火)

インパクトのあるこの料理はせいこガニの甘酢仕立てで、その上にはメレンゲと卵の黄身がド~ンと覆いかぶさっています。

甘酢に浸った甘めのカニ身とメレンゲの舌触りに濃厚な黄身のコク、のどかな場所でのんびり食事と思っていたのにのっけから波乱の幕開けです(・_・;)

付き出しのの自家製カニ味噌は生を1時間以上かけて炊き上げた一品、カニの甘みにフォアグラばりの濃厚な味噌のマリアージュはシンプルに「旨い」の一言。

カニに興奮して忘れてましたが生ビールで乾杯、しかし相方だけです。

お造りはシャープな甘さの甘エビと滋味あふれる男貝(梅貝の雄)、特に男貝はつぶ貝と違い若干ぬめりを感じますが磯の香りは鮮烈です。

貝も美味しいですが、甘醤油が造りの旨さを引き上げています。

初めて見るこの料理は「さいげ」と呼ばれ家庭ごとに味付けが異なるこの地方独特の郷土料理、当然ですがこばせさんに伝わるまさに我が家の味です。

岩のりの磯の風味と大根おろしがカニの旨味を包み込み、味噌仕立てのコクが甘みを引きたてる素朴な料理です。

カニとなればビールではなく日本酒、選んだのは地元の蔵福井県美浜町の「早瀬浦 特別純米」。

こちらがこのお宿名物の「開高丼」、あの開高健先生が愛でたオリジナルの丼です。

この開高丼はごはんがぬくぬくの状態で供されます。

この丼一杯に贅沢にも二匹のセイコガニを使用、ごはんが見えないくらいカニ身や外子内子がギッシリ散りばめられています。

ごはんはただの白飯ではなくカニの殻でだしを取って醤油を合わせただしで炊き上げた物、少し冷めるとカニの風味が一層増します(^^♪

外子(腹の部分にある受精卵)はプチプチとした食感がたまらない(*´ω`*)

内子(甲羅の内側にある卵巣)の濃厚なコクがたまらない(*´ω`*)

スッキリ辛口の早瀬浦がたまらない(*´ω`*)

丼のお吸い物変わりがこのてんぐり鍋でズワイガニや地野菜の味噌仕立て、味噌のコクに白菜やネギの甘みが開高丼で興奮した体と心をクールダウン。

こばせさんは今年が150周年だそうで、このデザートは恐らく創業以来から変わっていないと思います(^^;

残骸の殻と同じく夢中で食べ抜け殻のように放心状態になった食後、解禁後わずか二か月間しか味わえない貴重な料理の予約を取ってくれた相方に感謝一杯の開高丼でした(*^^*)

福井県産コシヒカリとセイコガニをふんだんに使った開高丼、その名付け親である開高健先生のギャラリーは必見です。

宿泊も昼食も予約困難な越前町「こばせ」さん、その困難を突破した先には未体験の口福が待っています(^_-)-☆

ここでニュース速報、福井新聞によりますとアメリカ大統領選挙はバイデン氏が勝利したもようです(._.)

外子をビラビラ揺らしながらお見送りするセイコガニちゃん、また必ず会いに来るからね♡


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